いつかは親から子へ。
親が亡くなり土地や建物財産を相続する場合は沢山の話し合いと決め事が必要になります。
また、相続は日常的に関わる事がない専門分野となりますので、何から手をつけたらいいかとても悩むと思います。
ここでは、相続発生から不動産を売却するまでについて解説していきます。
基本的な流れや注意ポイントなどを参考にしていただければと思います。
いつかは親から子へ。
親が亡くなり土地や建物財産を相続する場合は沢山の話し合いと決め事が必要になります。
また、相続は日常的に関わる事がない専門分野となりますので、何から手をつけたらいいかとても悩むと思います。
ここでは、相続発生から不動産を売却するまでについて解説していきます。
基本的な流れや注意ポイントなどを参考にしていただければと思います。
相続税は、相続によって取得した財産価額の合計額が基礎控除額を超える場合にだけ、相続税が課税される制度となります。
そのため不動産や財産を相続したからといって、必ずしも相続税が課税されるとは限りません。
被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内に、税務署に申告し、納税します。
また、納税義務が発生して相続した財産に不動産が含まれる場合、不動産はすぐに現金化しにくいという性質上、相続開始から早めの段階で不動産売却に動いた方が良いです。
相続発生後、まずは被相続人が遺言書を残しているかの確認をしましょう。
遺言書があるかないかで、その後の手続きが変わってきます。
また、遺言書には主な種類として、遺言を残す人が自分で手書きする「自筆証書遺言」と、元裁判官など法律の専門家の公証人が聞き取りなどを基に作成する「公正証書遺言」の2つがあります。
遺言書の種類 | 費用の内容 |
---|---|
自筆証書遺言 | 全て自分で書く場合は費用はかかりません。ただし、自宅で保管するなら紛失や改ざんのリスクがあります。また、遺言を開封する際は家庭裁判所で裁判官が立ち会う「検認」手続きが必要です。 |
公正証書遺言 | 専門家である公証人が作成するため、内容や書式で無効になることはまずありません。また、公証役場で保管するので紛失などの恐れがなく、「検認」手続きも不要です。ただし、数万円以上の費用がかかり、完成までに1カ月程度かかるケースが多いです。 |
遺言書をより作成し易くするために2020年7月より法務局は「自筆証書遺言書保管制度」の運用を始めました。申請をすれば1通につき保管料数千円を払えば、遺言書保管所で預かってくれる制度です。
遺言書が確認できない場合は、この後実施する遺産分割協議で法定相続人全員の合意を得る必要があるため、相続人の数や関係性を調査します。「同居している家族だけ」「所在が知れている者だけ」とも限りませんし、思いもよらぬ人が相続人として現れることもありますので、戸籍謄本を用いて入念な確認と調査が必要になります。
相続手続は被相続人の財産確定も行わなければいけません。
相続財産には、不動産、貴金属などの動産、預金、生命保険、証券など、財産は多岐にわたります。また、相続する財産は必ずしもプラスの財産というわけではなく、借金などのマイナスの財産もあります。
相続人の詳細や遺産の内訳が明確になった後は、「相続するかどうか」を検討しましょう。
遺産の中には借金などのマイナスの財産もありますので、場合によっては“相続をしない“という選択肢を取ることもあります。
相続の受け方には以下の3パターンがあります。
相続の検討を終えてからは相続人全員の協議により遺産分割を行います(分割協議)。
相続人全員の同意が必要で、⼀人でも同意しない人がいると分割協議は成立しません。
相続人の間で話し合いをする場合、1つの目安となるのが民法で定められている法定相続分です。
これは、亡くなられた方の意思をできるだけ反映できるようにと民法が推定して定めた相続分です。
必ずしも、この法定相続分どおりに遺産を分けなければならないということではありませんので、相続人全員で話し合い、納得の上で分割をするのがよいでしょう。
分割協議は最も⼀般的な方法です。
なお、相続人の間で協議ができないときは、相続人が共同で、または1人で、家庭裁判所に遺産の分割を申し立てることができます。(調停・審判による分割)
分割協議が完了した後は管轄法務局(不動産の所在地)にて登記を行います。
不動産の登記と言うと⼀般的には司法書士が行う事が多いですが、必要書類を揃えればご自身でも登記は可能です。しかし、専門性が高い分野になるので少しでも不安な部分があれば、相続手続きに詳しい司法書士に依頼することをお勧めします。
登記は法務局の混雑具合によっても違いますが、2週間ほどで登記完了となります。
不動産売却の開始については遺産分割協議が成立していれば「売却開始」は可能になります。
(売却成立後、引き渡しまでに相続登記を完了させる必要があります)
ここでの注意点をあげるとすれば、売却するかどうか根本的な部分も含め、売却依頼する不動産業者選びや、売却金額についても登記名義人全員が合意しなければいけません。
また、売買の手続きについても登記名義人全員の署名が必要となり労力は多大なものになります。
都度の話し合いや登記名義人全員の労力を考えると、不動産の相続自体は⼀人の名義人という事で相続を検討する方がスムーズに流れていく事が多いです。
「大切な人が亡くなった」という事もあるので相続手続きは後回しにしがちです。
しかし、時間の経過とともに次の相続が発生し、相続自体が複雑化してしまう事も少なくありません。尚、2023年4月から相続登記等の手続きを行う事が義務化されています。
相続が起きましたら、まずは専門家への早めの相談をお勧めします。
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